風呂あれこれ PartⅡ


温浴施設の設計を手がけて40年、風呂への思いを綴ります。
by plus-plan
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ふろの換水

レジオネラ症対策後、各県で条例化されているが、東京都だけが毎日換水を義務付けている。一般に従来から濾過滅菌設備を設けて循環運転をして営業する場合、あまり湯を湯船から抜いて換水しないというのが普通であった。
その場合でも浴槽の縁の高さにいっぱいの湯を張っていれば利用者が入ればあふれ、あたらしい水が補給されていくものであった。
これをもったいないと水面を下げてあふれないようにすると新水が補給されない。
濾過運転の場合はむしろこのことを規定されるべきで、1回/日の換水頻度を規定するより現実味がある。
結局は補給水量なのではないか。
規定どおりにいけば、1回/日の換水と1ターン/時間という濾過能力、そして補給されない新水ということになり汚くて現実味がない。
一般的に濾過は2か3ターン/時間くらいにはされている。それくらいでないと性能が出ないというのも常識的なのである。

東京都○公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例  中から抜粋  
八 浴槽水は、一日一回以上換水すること。 

同趣旨の項目での他府県の例、東京都のようなただし書きの無い県は見当たらない
●神奈川県の同趣旨部分
(5) 浴槽は、毎日、浴槽水を完全に換水して清掃を行うこと。ただし、ろ過器を使用している浴槽にあつては、1週間に1回以上、逆洗浄その他の適切な洗浄方法で、ろ過器及び湯水を浴槽とろ過器との間で循環させるための配管(以下「ろ過器等」という。)内の汚れを排出し、ろ過器等の生物膜を適切な消毒方法で除去するとともに、浴槽は、浴槽水を完全に換水して清掃を行うこと。
●埼玉県の同趣旨部分
二十三 浴槽水は、毎日完全に換水すること。ただし、循環ろ過器を設置して浴槽水をろ過する浴槽にあっては、毎週一回以上完全に換水すること。
●京都府の同趣旨部分
(7)浴槽湯水は、1日に1回以上(循環ろ過装置を使用している場合は、1週間に1回以上)完全に排出すること。
●鹿児島県の同趣旨部分
イ 浴槽水は,毎日そのすべてを換水すること。ただし,これにより難い場合にあつては,1週間に1回以上浴槽水のすべてを換水すること

試算:温浴施設の男女浴槽が平均50トン42℃として
週に6回換水量が増えると、365-365日/7≒313 313回×50トン=15650トン/年の42℃の排水を行うことになる。
上下水道料金が概ね600円/トンとして939万円/年の料金の支払い。
※一般公衆浴場は湯屋料金設定があり、安価ではある。
都市ガスで加熱するとすれば 
10750kcal/㎥として 15650000㍑×24℃/10750×85%×90円(ガス料金仮定)≒270万円
換水のための人件費も当然加算されるがここは無視しても概ね1200万円の費用が掛かっている。200施設が都下にあるとすれば年間24億円という巨額にのぼる。
もうひとつ重要なのは、このことによるCO2排出量も考えなければならない。
東京都での温浴施設経営をされておいでの方は大変だと思うし、そもそもレジオネラ属菌による発症事故割合が東京都と他府県で違うはずが無いことも理不尽。
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by plus-plan | 2010-04-20 13:30 | ふろのこと
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