風呂あれこれ PartⅡ


温浴施設の設計を手がけて40年、風呂への思いを綴ります。
by plus-plan
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温浴デザイン

温浴のデザインのこと
日常、露天風呂を考えるときに半外部空間の重要性を考えることが多い

一般銭湯施設を多く設計していた時に、猫額大の露天風呂を設けることがあり、もちろん全体施設が小さく露天風呂どころではないのだがそれでも貴重な外部解放空間として喜ばれることを見てきた。しかもわずかな土間に大の字で寝転がり、くつろぐ客まで出る始末

また前せん栽、中せん栽などと脱衣室などでもぬれ縁越しにみどりが見える工夫もあった

韓国の施設を多数入浴してまわった時に、はだかごろ寝に対する感覚の違いを感じたことがある。浴室内の一角にごろ寝休憩スペースを設けているところが多いのだが、大の字に寝転がるひとの股間がものかげになるようなことはしていない そもそも露天風呂を重要視していない傾向が強い 熱気浴が充実しているので露天風呂なり外部空間の存在が重要ではないかと思われるがどうも軽視されている 
やはりそういうものかげや「よるべ」感覚は日本的な価値観と言える

ドイツバーデンバーデンのフリードリッヒバッドがローマ風呂として話題に出る有名な営業施設だが、あれだけ緑の多い美しい場所に存在しながら施設に入ってしまうとみどりや外部空間とは無縁 窓越しにすこし外の「空気が見える」だけ もちろん施設が劣っているという意味ではない 日本的ではないだけなのだ

露天風呂では浴槽などの屋根や庇はかかっているが片方解放されており、一方は壁面などで、風は感じ雨はよけられるという曖昧な場所
室内の熱気浴や浴室で多湿な環境にいて、解放された場所に出たときの爽快感が露天風呂の魅力なのだ
しかしただの外部空間ではいけない、日除けがあり雨除けがあり「よるべ」としての塀や壁があり、緑もあるそういう場所が演出されなければならない なぜなら利用者は裸だから
おたがい裸の人を見たくないし見られたくもないのが日本人には一般的で、多くの人が同居する場所だけにすこしでもお互いに快適に過ごせるところにしたい

そういう露天風呂を含む浴室周りや脱衣室でのちょっとした縁側の外部空間や、もっと言えば休憩室からも季節を感じながら外部空間への接続があるようなものが大小規模にかかわらず日本の温浴の根幹にあると感じている 
必ずしも和風でなくともよく、そういう精神でやればよい

前述のフリードリッヒバッドを日本でやれば盛業だろうか
魅力的で世界から観光客を入れ込んでいる 混浴もスムーズ これは日本では法律が許さない
地元のひとはあまり利用していないように思われる 
やはり観光入れ込みだろう 観光都市全体で見ているだろうから施設単体での収支という見方はしないだろう
兵庫県宝塚市にあった同じくバーデンバーデンのカラカラテルメを模した施設は二年ほど前に閉めたことを最近知った
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by plus-plan | 2011-06-18 11:57 | ふろのこと
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