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風呂あれこれ PartⅡ


温浴施設の設計を手がけて40年、風呂への思いを綴ります。
by plus-plan
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ターミナルの新規オープン施設

大阪市内のターミナルの新規オープン温浴施設に夕方利用客として訪問した。
場所だけに工事中から興味があった。

更地のとき、大きなパチンコ店の後方という地勢から、どのように縁切りするのか興味のあったところ。

ところが事業主としては利用者がパチンコ隣接を忌避するとかいう感覚はなさそうで立派に分かれて感じるし、この場所に温浴があっておかしくないイメージをうまく演出している。
4階建ての温浴ビルディングになっており、チムジルバンが3階、家族風呂が4階。

大阪で大々的に家族風呂が実現したのは初めてではなかろうか。
平成18年に大阪市の公衆浴場指導要綱改正があったことによる。

兵庫県の行政施設「よかたん」家族風呂不許可回避の決着とほぼ時期が合ってるような気がする。

大阪市や大阪府下ではもともと事実上福祉介護目的でなければ不許可であったはず。
ただ改正後も同一世帯に属するか介護目的と規定しているのでそれ以外の者同士は利用できないことになっている。
男女の場合、同一所帯者の証明書を持ち、本人確認もしなければわからないからフロントはたいへん。
だけど実際は確認なんかできないだろう。

二人(それ以外も)の関係がどうこうなんて聞けないに決まっている。

これを機に近畿でも家族風呂旋風が起こることも予測される。
だいたい同じ日本人で県によってそういう風俗が違おうはずがない。
保健行政としては利用者の関係を示す証明が必要ならきちっと確認し、容認するなら証明を要求しないとはっきりさせるべきで、いつも曖昧にするからトラぶる。
何歳未満児童が男女混浴禁止も。

つい横道にそれてしまう。

弊社もこれまで大阪市物件を何軒も設計しており、一般的には県の条例細則によって公衆浴場法の細部規定されているのだが、大阪市は大阪府とも違い指導要綱により同様の規定をするという特殊なものになっている。
保健行政が県ごとに違うなんて、まして大阪市など、うちは特別と言わんばかり。
東京都もけっこう似ているが。

他はおおむね道府県条例による。しかし県ごとには違うのだが。

日本人の入浴風俗は地方によって大きくは違わない。
まして行政が県ごとに違わせてまで指導しなくてはならないようなことがあるとは思えない。

公衆浴場法の再整備が必要と思われる。国がやらないで条例任せにするから各地で勝手に条例づくりをおこなう。

さて新規オープン施設だが、利用料金設定が微妙で、これを維持できれば非常によい成果をあげると思われる。
もちろん3階チムジルバン、家族風呂の成績も大きいが、分母になる入館料収入が十分であれば他はそこそこの成績をあげられるだろう。

場所が電車のターミナルに近く、そういう利用者の比率がかなり高いと思われ、注目している。
都市型サウナ店営業に近いが宿泊は不可、チムジルバンを利用すると料金も高価。
土地も建物も安くはないだろう。このあたりが厳しいところ。
やはりヘビーユーザーを集めなければ一見さんだけでは高集客を維持できないと思われる。

by plus-plan | 2011-07-11 18:15 | ふろのこと
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