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風呂あれこれ PartⅡ


温浴施設の設計を手がけて40年、風呂への思いを綴ります。
by plus-plan
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スーパー銭湯の発祥

ニュー富士羽温泉76年、夢の公衆浴場五色86年、万葉ぽかぽか温泉85年、竜泉寺の湯などとスーパー銭湯の発祥が言われている

当時サブアーバン銭湯とかネオ銭湯、パワー銭湯そしてスーパー銭湯などと呼びながらたずさわってきた
竜泉寺の湯は年代もあとのほうだし私どもと無関係でもあり、今で言う「その他の公衆浴場」であり、これがスーパー銭湯だといえばそうとも言える
その間も大分宮崎長崎広島大阪などでスーパー銭湯という呼称が根付くあたりの温浴施設の設計業務を実施してきた

30~35年を経てすでに廃業してなくなっているところもある

一般建築物よりも耐用年数が短く設定されているし、過酷な使用環境にあるので更改工事を重ねていないともたないのだが、表面上いまだ元気な施設もある
途中さまざまな同業他社が生まれ2006年くらいまでずっと右肩上がりで開発が行われてきた
もちろんここに公共温浴施設までが加わり、まさに花盛り状態の乱立を迎えることになった

サブプライム、リーマンショックがデフレ状態を生みさらに消費者心理に影響を及ぼすさまざまなことが順次おきていく

こういう不況時に温浴は強いと言われてきた

飲食業界がますます単価がとれない時代にはいり、同様に生理的要求でもある入浴施設までもが売り上げを維持できない

この時代の新事業としての温浴施設は原点回帰をして「軽経費」が絶対条件である
水光熱費、人件費、賃料など
風呂に対するニーズは、風呂上りさっぱり気持ちよくが一番

気持ち良いサウナと冷水風呂、浴槽が広く洗い場が使いよく清潔、露天風呂が開放的などがリピーターをとらえる大きな要素
あとは行き易く利用しやすく、従業員が愛想よければよい

家庭風呂にないのは大きな浴槽、露天風呂、サウナと冷水風呂 この点が忘れられがちで同業他社ばかり見ている

大型化多様化で差別化しようとするから巨大投資、重経費を生む
こういう時代はすぐには変わらない可能性もありV字ターンは考えにくく、状況に耐えられる計画をしなくてはならない

ネットブログなどでスーパー銭湯発祥のあれこれが書かれているのを見ていて、町の銭湯とヘルスセンターしかなかった時代に当時としては大型の、大量集客の実現を夢見て温浴施設計画をしていたことを思い出した

by plus-plan | 2011-08-06 16:52 | ふろのこと
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