風呂あれこれ PartⅡ


温浴施設の設計を手がけて40年、風呂への思いを綴ります。
by plus-plan
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バリ島訪問

バリから無事帰国。当然といえば当然なのだが。
しかし飛行機はしんどいなあ。
夜行がつらいのかも。
新幹線東京大阪3時間程度はあまり肉体的苦痛はないし、夜行ではないわけで、鉄道であれホテル代わりにはならないということ。
厚意で利用させて頂いたビジネスクラスにしてあれだから。
呑んで寝てればよいようなものだが老朽化がすすんでるのだろうか。こんなことでは遠いところにいくのが苦痛になるかも。まして時差が一時間の問題の無い範囲だから何時間も時差のあるところではさらに厳しい。

変わるが日本航空が関空バリ便などを近々取りやめるそうな。
赤字路線ということで、リゾート客というのは基本的にパック旅行で、旅行社が航空券叩き買いが全体に占める割合が高く実入りが少ないというようなことを言っていたところ。まあ、不便でも関東の空港経由やトランジットで行くのは考えにくくなるから関西人にはバリは縁遠くなるかもしれない。
インドネシアの航空会社は継続しそうだからそう悲観的になることでも無さそうだが。
3年前に行った時は完全にリゾート客であまり感じもしなかったが、今回は御案内もいただき、感ずることが多すぎるくらいであった。要は人件費と物価と気候地域性の日本との落差が生み出すさまざまが、ビジネスになり観光になりリゾートを生み出すことになるとあらためて感じた。今後別項で報告するつもり。
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# by plus-plan | 2010-06-08 11:31 | ふろ以外のこと

小規模商圏の小形温浴施設

f0230744_1162029.jpg旧知の設計者による岡山の温浴施設に立ち寄ることができた。オープンしたというので早く行ってみたかったのだが機会が無かった。

私共がお世話になっている先とともに提唱している、小規模商圏における適正規模の適正売上をあげる施設造りが可能なのではないかとずっと考えており、まあこれは小規模商圏にとらわれず商圏実態を掌握することに他ならず、多様性への計画の対応性を問うことになるわけで、いままでどこへ行っても6億や8億や10億というのまで出来ており、年間集客が40万人やら60万人やらのワンパターン規模拡大右肩あがりの事業計画をすすめてきた成果に違いない。
そして崩壊(とまではいえないが)。

多様化が業界を救うと考えている。モダニズム浴場があってよいし、温泉旅館風施設でもよい、イタリアン浴場でも、地域に根付くものでも日本国中からあるいは東アジアを商圏としてもよい。
兎に角18種類の風呂をならべてみんな人工炭酸温泉をいれて、そういう競走をいつまでやり続けるのだろうか。と前から思い続けている。

さて本題の小規模浴場への入浴体験だが、ロケーションがもうひとつで残念。
やはりふろの計画は土地選定でだいぶん決定付けられる。車での利便性はよい。風呂のまわりはなにか「ひとつでも二つでもみどりとか小山とかレンガ塀」とかなにかが要る。一本の大楠でもあればよいのにと思う。物語性とまでは言わないが。
そのうえで植栽され、露天風呂や中庭やとの有機的なものを感じさせたい。

小規模なら余計に殺伐感を出したくない。遊技場やショッピングセンターのおおきな駐車場がそういう感じを強めるマイナス効果になっている。

施設はコスト意識をもって計画され特徴付けられる何があるのでもないが必要なものは網羅され、規模の割にはサウナや冷水風呂が充実して、そういう訴求をしている。
水切りという脱衣室と浴室入口引戸のところに洗面、水栓を設けるのだが、珍しくこれを浴室側に設置している。他社の関係者ではよくやられているのだが、賛否あるところ。

しかしやればやるほど、ふろ施設というものは、場所や事業主やかかわる人によっても「大いに違うもの」になっていくことを感じている。
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# by plus-plan | 2010-06-01 11:07 | ふろのこと

メリハリッチ

メリハリッチというらしい

メリハリをつけたお金の使い方をする消費者は高額商品も売れる傾向にあるということらしい。
そうそう高額所得者でなくとも使うところでは使う。
ここでは高級化粧水だそうだが、高額なものを無理して買う人はそのほかの日常生活では節約をすることになる。

生活にメリハリをつけたいという志向だろう。

さかのぼって考えれば、高度経済成長期以降はみんながテレビを欲しがり冷蔵庫を備えクーラーを設置し、クルマを所有した。
そういうみんなが同じ方向を向いていた感覚はもう消滅しようとしている。

従来のスーパー銭湯はある意味同じ方向を向いていると感じている。都市部の人口密集するところで同様の温浴施設が営業している。

日帰り温泉志向はメリハリッチの対象なりうると思う。
非日常的なもの、ゆっくりと時間が流れたり普段の都市生活では味わいにくいものを備えればよい。いつ来てもここは他所と違うとかなどと演出してリピーター化をはかりたい。

そういう人たちにも選ばれる高級化粧水(のようなもの)に商品がならないと勝ち抜けないのが商品開発者の立場。
やはり差別化ということか。

メリハリッチとともに「ファミリッチ」というのも「ゆとリッチ」というのもあるそうな。
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# by plus-plan | 2010-05-17 18:18 | ふろ以外のこと

ホテルの日帰り入浴

すこしだが関わらせていただいた温泉利用施設が連休前にオープンしているのを知った。ある指定管理者。完成した施設はセンスのよい昨今のホテルとなった。
木造平屋の低く抑えられたフォルムがみどり多いあの地によくあっている。
素晴らしい。

定価だろうが25,200円一泊二食。
市外者は入浴1,000円、地元は500円と優遇。

もちろん宿泊者も入浴する。

レストランもランチ、ディナーとも宿泊者と食事のみ利用が混在する。恐らく食事はグレード感を崩すことなくディナーは25,200円の宿泊、朝食を抜いたくらいの価格で、一定のスクリーンをするなど、宿泊者とディナー客に違和感が出ない工夫をしているはずだろう。
まさか、たまご丼ときつねうどんを食べている横でコース料理を食べさせるというようなことは常識としてしない。
給仕をする人の服装さえイメージできない。

ところが風呂は宿泊者が利用したいイメージと地元繰り返し入浴者の求めているものが同じではない。
日常と非日常はある意味融合しない、対極にある。

やはりここのつるぬる感のある温泉は、地元周辺の人々が「おらが風呂」として繰り返し利用されることにより成立することがしあわせなのではなかろうかと思うのである。
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# by plus-plan | 2010-05-06 18:24 | ふろのこと

ふろの換水

レジオネラ症対策後、各県で条例化されているが、東京都だけが毎日換水を義務付けている。一般に従来から濾過滅菌設備を設けて循環運転をして営業する場合、あまり湯を湯船から抜いて換水しないというのが普通であった。
その場合でも浴槽の縁の高さにいっぱいの湯を張っていれば利用者が入ればあふれ、あたらしい水が補給されていくものであった。
これをもったいないと水面を下げてあふれないようにすると新水が補給されない。
濾過運転の場合はむしろこのことを規定されるべきで、1回/日の換水頻度を規定するより現実味がある。
結局は補給水量なのではないか。
規定どおりにいけば、1回/日の換水と1ターン/時間という濾過能力、そして補給されない新水ということになり汚くて現実味がない。
一般的に濾過は2か3ターン/時間くらいにはされている。それくらいでないと性能が出ないというのも常識的なのである。

東京都○公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例  中から抜粋  
八 浴槽水は、一日一回以上換水すること。 

同趣旨の項目での他府県の例、東京都のようなただし書きの無い県は見当たらない
●神奈川県の同趣旨部分
(5) 浴槽は、毎日、浴槽水を完全に換水して清掃を行うこと。ただし、ろ過器を使用している浴槽にあつては、1週間に1回以上、逆洗浄その他の適切な洗浄方法で、ろ過器及び湯水を浴槽とろ過器との間で循環させるための配管(以下「ろ過器等」という。)内の汚れを排出し、ろ過器等の生物膜を適切な消毒方法で除去するとともに、浴槽は、浴槽水を完全に換水して清掃を行うこと。
●埼玉県の同趣旨部分
二十三 浴槽水は、毎日完全に換水すること。ただし、循環ろ過器を設置して浴槽水をろ過する浴槽にあっては、毎週一回以上完全に換水すること。
●京都府の同趣旨部分
(7)浴槽湯水は、1日に1回以上(循環ろ過装置を使用している場合は、1週間に1回以上)完全に排出すること。
●鹿児島県の同趣旨部分
イ 浴槽水は,毎日そのすべてを換水すること。ただし,これにより難い場合にあつては,1週間に1回以上浴槽水のすべてを換水すること

試算:温浴施設の男女浴槽が平均50トン42℃として
週に6回換水量が増えると、365-365日/7≒313 313回×50トン=15650トン/年の42℃の排水を行うことになる。
上下水道料金が概ね600円/トンとして939万円/年の料金の支払い。
※一般公衆浴場は湯屋料金設定があり、安価ではある。
都市ガスで加熱するとすれば 
10750kcal/㎥として 15650000㍑×24℃/10750×85%×90円(ガス料金仮定)≒270万円
換水のための人件費も当然加算されるがここは無視しても概ね1200万円の費用が掛かっている。200施設が都下にあるとすれば年間24億円という巨額にのぼる。
もうひとつ重要なのは、このことによるCO2排出量も考えなければならない。
東京都での温浴施設経営をされておいでの方は大変だと思うし、そもそもレジオネラ属菌による発症事故割合が東京都と他府県で違うはずが無いことも理不尽。
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# by plus-plan | 2010-04-20 13:30 | ふろのこと